おはようございます
行政書士の城野です。
今日は分家住宅(土地は親のもので使用貸借で子供が居住用住宅を建設する)の場合の農地転用5条許可の流れについてお伝えしたいと思います。
手続きの流れ
①ご依頼、受任
②測量~分筆~分筆登記(土地家屋調査士さん)
今度改めて書こうと思いますが、土地家屋調査士さんの仕事はすごいですね。
ミリ単位の仕事(測量)から土木作業(境界杭を埋めたり、出したり)、近隣との折衝(間に入って大変)など。尊敬します。
③農転/開発許可
基本的に農地転用と開発許可はセットのことが多いです(ほぼそうだと思います。)
④着工
ようやく工事に着工できます。
農地転用5条許可の手続きのための資料(分家住宅の場合)
資料に関してはローカルルールが多分にあるので福岡県福津市の今回のケースです。後でも書きますがローカルルールがすごいので都度都度確認して申請に臨んだ方がよいと思います。
また今回の記事ではその中で一部少しだけ悩んだものや指摘を受けたものを抜粋してお伝えします
①家族関係がわかるもの⇒戸籍、家族関係図
必要資料としては記載されていないですが、分家住宅の場合、譲渡人と譲受人の関係性が分かるものが必要でした。開発許可の方で必要でしたので、そちらで作った家族関係図(いわゆる家系図)と戸籍謄本を提出したところ問題なく受け付けていただきました。
②資金調達の資料
こちらは基本的に住宅建築業者さんが融資手続きのために作られるものでよい思います。
しかし今回、担当の方がなかなか見方がわからなかったようで、違う書類をだしてくれと言われたのには閉口しました。丁寧に説明したところご理解いただき無事受け付けていただきました。
③比較検討表
確かに法律上、比較検討するようにとあるので仕方ないのですが、個人的には必要なことがあまり納得いかない書類です。
要は「今回の土地はあんまり農地転用認めないところなんだけど、他に代替地がないなら認めるよ」という法律なので、その代替地検討の履歴としての資料です。
最初誤解していたのですが、代替地を申請者のゆかりのあるところかと思っていたところ、全然ゆかりのないところでOK。その候補地にあげたものを「○○といった理由で今回の申請地にはなりませんでした」という理由をつける。しかも最低2か所の検討が必要。
・・・
書いていないルールも斟酌してやらなければならないという点において難解な作業でした。
結果的にAとBは利用できないということがわかればOK。他の行政書士さんは地権者が売ってくれなかったなどの理由もあったそうです。
あらゆる行政手続きはそうかもしれませんが、特に農地転用においては行政機関への「相談」が仕事をしやすくするなと感じています。
今回も
行政「こういう資料をお願いします」
私「いやいや今出しているこれでわかるのでは?」⇒通る
みたいなことがあります。
何でもそうですがコミュニケーション取りながら進めるとよいですね。
農地法のローカルルール
現在農地法のローカルルールが問題になっています。地方地方で求める書類が全く違うのでデジタル化がすすめられない。
デジタル化を進めるためにも地方ごとのローカルルールを見直していこうという話になっているようです。
デジタル化にもついていけるように日々研鑽を積んでまいります。
お役に立てれば幸いです。