建設キャリアアップシステム②

おはようございます。行政書士の城野です。

本日は建設キャリアアップシステムの登録やレベルアップ判定について書きたいと思います。

建設キャリアアップシステムとは

建設キャリアアップシステムの概要については以前当ブログに書いておりますのでそちらをご確認いただければと思います。

簡単にいうと建設業に携わる皆様のキャリアを記録して、キャリアを証明したり労働環境を見える化することでより良い就労環境を整えようとする仕組みです。

誰を登録するのか

上記概要でも書きました通り、建設業に携わる皆様のキャリアを記録する必要があります。とにもかくにもその方たちの情報をこの建設キャリアアップシステムに蓄積していくことが必要です。

では一体この建設業に携わる皆様とは誰のことを指すのでしょうか。

現段階で想定されているのは「現場に出入りする方」です。

ですので建設業社様の従業員で例えば経理事務をされている方や役員の方で現場に出入りされない方は登録の必要がありません。現場に出入りしている方たちを登録すればよいです。

その意味で一人親方や個人事業主で自身が現場に出入りされる方は登録が必要です。今後建設キャリアアップシステムが普及していく(義務化の話も聞きます。)と登録がされていない方は現場に出入りできないことが想定されてもいます。(画像引用 国土交通省HP

さらに外国人を受け入れる事業者は建設キャリアアップシステムの事業者登録と技能者登録の両方が義務化されています。

(画像引用 外国人建設就労者受入事業関係告示本文

建設キャリアアップシステムの事業者登録と技能者登録についてはこちら

以上のように建設業に携わる皆様と言っても現場に出入りされる方を中心に登録をするとよいかと思います。

レベルアップ判定

また建設キャリアアップシステムの目的にキャリアの見える化があると述べました。

建設キャリアアップシステムに登録がなされると登録された技能者の方にカードが送られてきます。そちらを現場に出入りする都度かざしてキャリアの積み重ねを登録していきます。

そのキャリアの積み重ねをレベルアップという形で見える化していきます。

レベルアップの方法はレベル判定機関に申請し、要件をクリアすることでレベルが上がる仕組みになっております。

(引用 国土交通省 建設技能者能力評価制度

建設キャリアアップシステムに登録された保有資格や現場の就業履歴をもとに評価がされ、レベル1~レベル4まであります。

最初に技能者登録したときにはレベル1のカード(ホワイト)が送られてきます。

業種によって判断基準が違うので、その判断基準等はこちらのページの中央部分(35職種の能力評価基準)をご参照ください。

注意点として評価基準の一つに就業履歴があります。その起算点は(職種によって判断基準は違います)、例えば内装仕上げキャリアの起算点は建設業に関する、資格、研修、表彰等を初めて取得した時期とのことです。建設会社に勤め始めた時期ではありません。

現段階ではレベルアップ判定と建設キャリアアップシステムが紐づいていないので、レベルアップ判定の申請とカード発行が一本化されておりません。今後一本化の方針のようです。

まとめ

建設キャリアアップシステムはまだ賛否両論あるようで、小規模事業者では情報すらまだ受けられていないような印象もあります。

ただ、大手を中心にすでに登録がなされていることや、消費税軽減税率やインボイス制度のように賛否両論ありながら始まるとなんとなく回せてしまう実績を考えると今後無くなることは考えにくいと思います。むしろ公共事業を中心に本当に義務化されていくと考えておいてよいのではないでしょうか。

今のうちにコスト面や運用面を把握しておき、登録に備えておくのがよいと思います。

登録にあたっては当事務所でもお手伝いさせていただきますのでお気軽にご連絡ください。

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